運命 〜私を変えてくれた人〜

『……桜ちゃん大丈夫?』

取り乱すわけでもなく、泣くわけでもない私を見て先生はとても心配そうな顔をしている。

大丈夫なわけない。
事故にあって、怪我をして。挙句の果てには家族が死んだ。
この状況を直ぐに飲み込むなんて、中学生の私にはまだ無理だった。