新聞記者をしている人で、かなりの変わり者だ。
今日もロングコートに帽子を被っている。
いつも全身黒一色コーデで、死神を現代風にしたらこんな感じだろうと、高木さんが以前言っていた。
だが、妙にテンションが高くて、こんな死神いるのだろうかと私は疑問に思う。
「これはこれは、今日はゼロ課のお姫様もご一緒でしたか。」
「こんにちは、増田さん。」
挨拶すると、おじ様が「こんなやつに構うな。」と私を自分の後ろに隠した。
その気持ちは嬉しかったが、増田さんにそれ程危険を感じない私はひょこっと顔を覗かせる。
「酷いなー、大塚さん。」
「お前にやれる情報はないぞ。」
「それは残念。ですが…」
一歩踏み出しニコリと笑った増田さんの背後の霞が揺らめいた。
それは、とても強い感情だった。
「今日はこちらから情報を提供しに来ました。無差別殺傷事件についての重要な情報を。」
完
今日もロングコートに帽子を被っている。
いつも全身黒一色コーデで、死神を現代風にしたらこんな感じだろうと、高木さんが以前言っていた。
だが、妙にテンションが高くて、こんな死神いるのだろうかと私は疑問に思う。
「これはこれは、今日はゼロ課のお姫様もご一緒でしたか。」
「こんにちは、増田さん。」
挨拶すると、おじ様が「こんなやつに構うな。」と私を自分の後ろに隠した。
その気持ちは嬉しかったが、増田さんにそれ程危険を感じない私はひょこっと顔を覗かせる。
「酷いなー、大塚さん。」
「お前にやれる情報はないぞ。」
「それは残念。ですが…」
一歩踏み出しニコリと笑った増田さんの背後の霞が揺らめいた。
それは、とても強い感情だった。
「今日はこちらから情報を提供しに来ました。無差別殺傷事件についての重要な情報を。」
完



