カラー×カラー×カラー ~Cruzar Another story 2/5~

「能力者だろ?
心の傷…いや、"言われたくないこと"が分かる能力ってあたりか?
厄介な能力だけど、1になるか10になるかは使い手次第。使ってるのがあんたみたいなので良かったよ。」

「つまんねーの。壊れてちゃっちゃと死ねば良いのに。」

「おあいにく様。あんたが喧嘩売った相手は、壊れてちゃっちゃと死ねない子供なんだよ。それで?事件調べてる子供が邪魔だった?」

「邪魔だね。凄く。」

私は子供の様に無邪気な笑みを浮かべた。

「ですって、おじ様。」

カチャリと小さな音が鳴ると、その音が鳴った物を背中に突きつけられた男は、表情を強張らせた。

「署までご同行願おうか。」

「あーあ、何だよ、ゲームオーバーかよ。」