カラー×カラー×カラー ~Cruzar Another story 2/5~

あれは、他の小さい子供達と一緒に暮らしていた場所。

柵にもたれ掛かっていた時。



【ここに行ってみて。きっとあなたを救ってくれるよ。】



誰に渡されたのかは覚えていない。
男の人だったのか女の人だったのか。
大人だったのか子供だったのか。


「私、救われたくない。悪いことしたの。私には救いじゃなくて罰が必要なの。」

私は手に持った真っ赤なハンカチに目を落とした。

【そのハンカチ、大事な物?】

私は首を振った。