今日も君に恋焦がれるⅡ

「嘘つき。本当はそれ、届けに来てくれたんでしょ?」



葵くんの視線がわたしの手元に落ちる。




「これは…別に…」




と葵くんから視線をそらす。




「素直じゃない胡桃もいいけど、今は素直になって」





そう言うとお弁当の入った袋を奪われた。



「わざわざ作ってくれたの?嬉しい」



葵くんの笑顔が眩しい。




「でも、なんで帰ろうとしてたの?わざわざ作って持ってきてくれたのに。俺が気づかなかったら、この弁当どうなってたの?」


「…邪魔したくなくて…」