今日も君に恋焦がれるⅡ

「…葵くん、すごい…」


「…本当…あの人には敵わないわ」




高橋くんがボソッと吐いた言葉が、わたしの耳に届くことはなかった。



わたしはただただ感動していた。


そんな人が旦那さんってことに誇らしくなる。




「用無しみたいなんで戻りますね」


「あ、うん。ありがと」




と声をかけると高橋くんは出て行った。


帰ったらお礼言わないと。




そんなことを思いながら、残りの作業に取り組んだ。




そして、葵くんのおかげでなんとか時間内に仕上げることができた。