今日は俺の親友、相澤那桜(あいざわ なお)の結婚式だ。

前々から彼女の話は聞いていた。
俺の家に遊びに来るたびに、写真を見せながら熱く語っていた。

ずっといいなと思ってた。
こんなに素直に想いが伝えられて...

那桜の晴れ姿を見るのも楽しみだけど、
もう一つ楽しみにしていることがある。

早く会いたい...


高『HARU、今日は夜にラジオがあるから長居は
 できないぞ。』

春「分かってるよ。」

高『頼むから、あまり目立たないでくれよ。』

春「気をつける。」

この人は、俺のマネージャーの高橋さん。
実は俺、藤堂春瑠(とうどう はる)は高2の頃にスカウトされて芸能プロダクションに入った。
まだまだ若手だけど、モデルを中心に映画やドラマ、バラエティに出させてもらって仕事をしている。

高『もうすぐ着くぞ。』

春「那桜に連絡する。」    〈Tulululu...〉

那『春瑠!着いたか?』

春「もうすぐ着く。入り口で待ってればいい?」

那『そうだな!今日、美桜がお前に着くそう予
 定だから、美桜も入り口に行かせるよ。』

春「分かった。ありがとう...」

はぁ..
ついに今日会える...