もみじと別れて柳さんの家へと帰ってきた。そこで、きちんと伝えたいことがあると言われた。

「さっきは……ありがとうございました。もみじを宥めるためにあんな嘘までついてもらって……。私、今日、本当に幸せでした。たとえ嘘でも、幸せにすると言ってもらえて本当に…嬉しかったです。」


「陽花ちゃん、僕が言ったことに嘘はないよ。さっき先生に言ったことも全部本当。僕は最初から君を抱く気なんて無かったんだ。今日、デートをするのだって君に諦めてもらうためだった。でも……君の優しいところや真面目なところ、良いところをたくさん見てすごく魅力的だと思った。僕だけの君にしたいと思った。だから……泣き出す君を見て正直戸惑った。僕には君を幸せにできるだけの価値があるのか。本当はあそこで先生に否定されることを願っている自分がいたんだ。そうすれば、君とのことは終われると思ったから。でも君は……僕といることを願った。だから僕も自分の心に正直になろうと思った。」




その言葉と共に床に片膝をつき私の手を取る柳さん。



「こんな僕だけど、付き合ってくれますか……?結婚を前提に……。」

「はい……。明日も明後日もずっとずっと大好きです。」



「今日の約束……覚えてる…?君のことを好きになったら抱くって言ったこと。」



私の体を抱えベッドへと向かう。



私たち、これから“する”んだ。




「多分…君が止めてって言ってもやめない。もう、我慢しなくてもいい…?」

「私を…柳さんでいっぱいにしてください。」