「薬物を売っている瞬間も写真に撮ってありますし、あなたがご丁寧に薬物売買の記録を取っておいてくれたので、そのデータもこちらで押収しました」

言い逃れなどできない。させない。そう言うようにフィオナたちの目が鋭くなっていく。セブルスは「ハハッ……」と乾いた笑いを上げた。

「バレたか……。意外と楽しかったんだけどな」

セブルスはそう言い、笑い続ける。フィオナは「何故こんなことを?」と訊ねると、セブルスは恍惚を思わせる瞳でフィオナを見つめた。

「お前ら、薬物をやったことはあるか?あれはすごいんだ。一瞬で嫌なことを忘れられる。何でもできるような気分を味わえる。俺はそんな気分をエリートコースを歩むという重圧に苦しむ生徒たちを救ってやったのさ」

「……そのせいで死んだ人もいるのに?」

信じられない、そう言いたげな目でエヴァンが見つめるも、セブルスの狂った目は変わることはない。

「別にいいだろ?楽になれたんだからさ!」