──二度目の初めまして──
清「なぁなぁ知ってるか?今日転入生来るらしいぜ!」
晴「マジで!?男?女?」
清「男って噂らしい」
水「なぁんだー男の子かぁー」
妹「えぇー転入生いいなぁー」
転入生が来ることを羨ましがってるこの子は百七と同じクラスの東 妹(あずま まい)。みんなからはマイマイと呼ばれている
妹「うちのクラスにも来ればいいのに〜」
百「どんまいマイマイ」
妹「ダジャレ?」
百「ちゃうわ」
水「wwww」
キーンコーンカーンコーン
妹「ほんじゃまたね」
晴「またねー」
手を振って見送ると、すぐに先生が教室の中に入ってきた。
先生「えー、今日は転入生が来ます」
教室の人達はざわめき始めた。
Aちゃん「えー!どんな子かな〜」
Bくん「可愛い子かなワクワク」
先生「それではー入って来てください」
ガラガラガラ…
ゆっくりと教室の扉が開いた。出てきたのは、アイスブルーの髪色で、新品だと思われる眼鏡をかけている男の子だ。
転入生「はっ、は、初め、まして…ぼ、僕は、猪原奏夜(しのはら そうや)です…!こ、これからよろ、よろしくお願いします…!!」
パチパチパチパチパチ
緊張していたのか、言葉が途切れ途切れしていた。失礼だが、見た感じ臆病そうだった。
先生「猪原君はー、あと1年とはいえ卒業まで一緒に居る仲間なので、えーまぁ仲良くしてあげてください。猪原君、席は右端の1個隣のあそこな。先生からは以上です」
どうやら、私の隣の席に来るらしい。あまり初対面の人と話すのは得意ではないが、少しワクワクする。
奏「あ!あ、あの!こんにちは…!またお会い出来ましたね…」
私はなんの事だがさっぱり分からなかった。だって、"また"と言われたのだから。この子とは1度もあったことがないはずなのだ。
水「?よ、よく分かんないけど、初めまして!これからよろしくお願いしますね!」
とりあえず笑っておこうと思った。なぜこの子が"また"なんて言ったのかが、全然分からなかった。最近の記憶を漁ってると、少しだけ心当たりがあった。それは─
水「あ、もしかして、一昨日路地にいた子?君。怪我大丈夫だった?何も出来なくてごめんね…!」
私は手を軽く合わせて謝ると、この子は凄く不思議そうな顔をしていた。
奏「何も…?ぼ、僕を助けてくれたじゃないですか…」
ますます何を言っているのかが分からなくなった。あの時は気を失って、何もしてなかったはずなんだ。
水「ごめんね…疲れてるせいか、最近物忘れ酷いんだ…思い出したら教えるね!」
奏「はい…ごめんなさい…」
水「ちょっと何で君が謝るの〜普通謝るの私だからね〜?」
奏「あ…すみません…」
水「だーーかーらーー!!wwww」
謝らなくていいのにずっと謝ってくるものだから、つい笑ってしまった。
水「まいっか!これからよろしくね!あと、敬語はやめていいからね♪」
奏「あ、はい…じゃなくて!うん!」
こうして、短い休憩時間が終わり、無事学校が終わった。たまたま猪原君とは家が近くなったから、一緒に帰ることにした。
水「ねぇねぇ、猪原君ってどこら辺から来たの?」
奏「えっと…ここからそんな遠くないところ…かな…?移動中ずっと寝てたからわかんないや…」
水「へぇ〜…」
ふと私は、猪原君の服装を見た。学校ではあまり気にしていなかったが、袖が30cmくらい余るほどブカブカのカーディガンを来ていた。
水「そう言えばさ、何でそんなブッカブカの服きてんの?通販で買ったからサイズ間違えたとか?」
そう尋ねると、猪原君ハッとしたような顔をした。何かバレたらまずいことだったのだろうか。
奏「あ、あぁぁ!こ、これ!?じ、実はお姉ちゃんのお下がりでさー!あんまサイズ合わなかったんだよねー!」
やはり、なにか隠しているのか明らかに焦っていた。
水「でも、サイズが合わないなら着なければ良くない?何でわざわざそれを着るの?」
奏「そ、そ…それは………」
猪原君は黙り込んでしまった。聞いたらいけないものだったのかもしれない。
水「あっ!ごめん!言いたくなかったら、言わなくていいからね!どうしても知りたいって訳じゃないし!」
奏「え…いいの…?言わなくて…?」
水「だって!普通人が嫌がってたら止めるでしょ?相手が冗談だって分かってたら話は別だけど、本気で考えちゃってたからやめた。わざわざ自分の事情話さなくたっていいからさ!」
奏「玖杏さん…ウルウル」
猪原君は、何故か涙ぐんでしまった。もしかしたら、あまり人に優しくされたことがなかったのだろうか。
水「いいのいいの!そう言うのは、無理やり聞き出す方が悪いの!あと、私のことは るり か水香でいいよ!付けたかったらちゃん付けでもいいけどw」
奏「じゃ、じゃあ!水香…さん…?」
水「まー、さん付けで慣れてるらしいし、それでいいよ!改めてこれからよろしく!」
奏「う、うん!これから、よ、よろしく…!」
奏(本当に僕の事、覚えてないんだな…)
清「なぁなぁ知ってるか?今日転入生来るらしいぜ!」
晴「マジで!?男?女?」
清「男って噂らしい」
水「なぁんだー男の子かぁー」
妹「えぇー転入生いいなぁー」
転入生が来ることを羨ましがってるこの子は百七と同じクラスの東 妹(あずま まい)。みんなからはマイマイと呼ばれている
妹「うちのクラスにも来ればいいのに〜」
百「どんまいマイマイ」
妹「ダジャレ?」
百「ちゃうわ」
水「wwww」
キーンコーンカーンコーン
妹「ほんじゃまたね」
晴「またねー」
手を振って見送ると、すぐに先生が教室の中に入ってきた。
先生「えー、今日は転入生が来ます」
教室の人達はざわめき始めた。
Aちゃん「えー!どんな子かな〜」
Bくん「可愛い子かなワクワク」
先生「それではー入って来てください」
ガラガラガラ…
ゆっくりと教室の扉が開いた。出てきたのは、アイスブルーの髪色で、新品だと思われる眼鏡をかけている男の子だ。
転入生「はっ、は、初め、まして…ぼ、僕は、猪原奏夜(しのはら そうや)です…!こ、これからよろ、よろしくお願いします…!!」
パチパチパチパチパチ
緊張していたのか、言葉が途切れ途切れしていた。失礼だが、見た感じ臆病そうだった。
先生「猪原君はー、あと1年とはいえ卒業まで一緒に居る仲間なので、えーまぁ仲良くしてあげてください。猪原君、席は右端の1個隣のあそこな。先生からは以上です」
どうやら、私の隣の席に来るらしい。あまり初対面の人と話すのは得意ではないが、少しワクワクする。
奏「あ!あ、あの!こんにちは…!またお会い出来ましたね…」
私はなんの事だがさっぱり分からなかった。だって、"また"と言われたのだから。この子とは1度もあったことがないはずなのだ。
水「?よ、よく分かんないけど、初めまして!これからよろしくお願いしますね!」
とりあえず笑っておこうと思った。なぜこの子が"また"なんて言ったのかが、全然分からなかった。最近の記憶を漁ってると、少しだけ心当たりがあった。それは─
水「あ、もしかして、一昨日路地にいた子?君。怪我大丈夫だった?何も出来なくてごめんね…!」
私は手を軽く合わせて謝ると、この子は凄く不思議そうな顔をしていた。
奏「何も…?ぼ、僕を助けてくれたじゃないですか…」
ますます何を言っているのかが分からなくなった。あの時は気を失って、何もしてなかったはずなんだ。
水「ごめんね…疲れてるせいか、最近物忘れ酷いんだ…思い出したら教えるね!」
奏「はい…ごめんなさい…」
水「ちょっと何で君が謝るの〜普通謝るの私だからね〜?」
奏「あ…すみません…」
水「だーーかーらーー!!wwww」
謝らなくていいのにずっと謝ってくるものだから、つい笑ってしまった。
水「まいっか!これからよろしくね!あと、敬語はやめていいからね♪」
奏「あ、はい…じゃなくて!うん!」
こうして、短い休憩時間が終わり、無事学校が終わった。たまたま猪原君とは家が近くなったから、一緒に帰ることにした。
水「ねぇねぇ、猪原君ってどこら辺から来たの?」
奏「えっと…ここからそんな遠くないところ…かな…?移動中ずっと寝てたからわかんないや…」
水「へぇ〜…」
ふと私は、猪原君の服装を見た。学校ではあまり気にしていなかったが、袖が30cmくらい余るほどブカブカのカーディガンを来ていた。
水「そう言えばさ、何でそんなブッカブカの服きてんの?通販で買ったからサイズ間違えたとか?」
そう尋ねると、猪原君ハッとしたような顔をした。何かバレたらまずいことだったのだろうか。
奏「あ、あぁぁ!こ、これ!?じ、実はお姉ちゃんのお下がりでさー!あんまサイズ合わなかったんだよねー!」
やはり、なにか隠しているのか明らかに焦っていた。
水「でも、サイズが合わないなら着なければ良くない?何でわざわざそれを着るの?」
奏「そ、そ…それは………」
猪原君は黙り込んでしまった。聞いたらいけないものだったのかもしれない。
水「あっ!ごめん!言いたくなかったら、言わなくていいからね!どうしても知りたいって訳じゃないし!」
奏「え…いいの…?言わなくて…?」
水「だって!普通人が嫌がってたら止めるでしょ?相手が冗談だって分かってたら話は別だけど、本気で考えちゃってたからやめた。わざわざ自分の事情話さなくたっていいからさ!」
奏「玖杏さん…ウルウル」
猪原君は、何故か涙ぐんでしまった。もしかしたら、あまり人に優しくされたことがなかったのだろうか。
水「いいのいいの!そう言うのは、無理やり聞き出す方が悪いの!あと、私のことは るり か水香でいいよ!付けたかったらちゃん付けでもいいけどw」
奏「じゃ、じゃあ!水香…さん…?」
水「まー、さん付けで慣れてるらしいし、それでいいよ!改めてこれからよろしく!」
奏「う、うん!これから、よ、よろしく…!」
奏(本当に僕の事、覚えてないんだな…)