少女と過保護ーズ!![完]

イダーイッ!!



「…良薬…口に苦し」



ポツリと女の子が呟く。



……いや、あの。

それ飲み薬のことだよね。



そして薬を塗るのならば、何か一言プリーズ!!


痛いっ、痛いっ、滲みるーーーーーっ!!



「岡田さーん!!」



唐突に花音さんがキッチンにいる岡田さんを呼ぶ。


返事がない。


キッチンにいるはずなのに。



まさかっ!?

アイツらの仲間が他に!?



「岡田さーん?」


「……はい、はーい」



キッチンから岡田さんが出てきた。


恰幅の良い、日本のお母さんを絵に描いたようなお人。



「あら、やだ。花音さんじゃない。ごめんね、トイレに行ってて。で?どーしたの?」




トイレでしたか。

何もなくて良かった。



「ここに居る四人のお客様に、とびっきりの美味しいケーキとお飲み物を出して差し上げてほしいの」



え?



「お客様のお代は全てあたしが払うから。伝票は全部あたしにね」



と笑う花音さん。



「はいはい。とびっきりの美味しいケーキとお飲み物をですね」



それだけ言うと、何も聞かずに岡田さんはキッチンへと戻っていった。




「"シャーウッド"に御来店のお客様」



花音さんの良く通る声が"シャーウッド"に響く。



「折角のお寛ぎのところを私達のイザコザに巻き込んでしまい、不愉快、不安な思いをさせてしまい本当に申し訳ありませんでした」



花音さんが深々とお客様に頭を下げる。


なんでっ、どうして花音さんが謝るの!?


頭を下げないといけないのは、謝らないといけないのはあたしなのに!!



女の子に断って、あたしは花音さんの隣に行くとすぐ頭を下げた。



「申し訳ありませんでした」


「お詫びとしては少なすぎますが、ここでのお会計は全て私が持ちますので、どうぞ時間の許す限りこちらで寛いで頂けたらと思います」



頭を上げて微笑んで言う花音さん。




「そして宜しければこれからも"シャーウッド"を御贔屓に。よろしくお願いいたします」



女の人達はもう笑ってくれてて




「ありがとうございます!」


「ラッキー!!」



なんて言ったり


サラリーマンさんなど、花音さんに見惚れ真っ赤になりながら



「ありがたく頂きます」



と。



目を覚ませ……。

花音さんは……。



そしてゴスロリファッションの女の子は、了解と首を縦に振った。