少女と過保護ーズ!![完]

ボコる音、悲鳴。


手も出せず、ヤられる顎ヒゲと長髪。


人数が多いってのもあるけど、アイツらよく"黒豹"をボコるなんて言ったもんだ。



走り屋専門の"黒豹"だけど、あの人達の戦闘能力は凄く高い。


女の子みたいな容姿の麻也でさえ、1人でこの場にいる数十人を蹴散らせる。



「アンタ達は、そこの奴らにきちんと詫びを入れさせてから来なさい。健」


「……(コクン)」




花音さんに呼ばれて頷いた健さんは、あたしの頭を撫でると皆のいる外へ。


皆がやりすぎないための監視といったところか。



うん、お願いします。




「さっ。あんたはこっち」



「??」



「あの子が心配してる」



「あの子?」



「ふふっ」




と楽しそうに笑う花音さんを見てると、音もなく側に来た人影にビックリする。




「うぉあっ!?」



「……これ」



「ん?」



人影はゴスロリファッションの女の子だった。


相変わらずのトローンとした目があたしを見て、それを差し出してくる。




「……良く効く」




それは傷薬のようだった。




「あ……ありがと……ございます」




我関せずじゃなかったんだ。


ちゃんと気にかけてくれてたんだ。



えへへ、嬉しいな。


好意に甘えるべく、素直に手を差し出す……




「……」



「……」



















渡してもらえないっ!!



あれ?

どういうこと?


今になって貸すのが嫌だとか?


だとしたらヘコむ……。



差し出した手を引っ込めようとしたら、ガッとその手を掴まれた。



「首の後ろ……塗るの難しい……から。塗って……あげる……」



あたしと目を合わせることなく顔を真っ赤にして、そんなことを言ってくれる女の子。



あっヤバい!!

鼻血が出そう!!


何、この可愛い子!!



女の子に手を掴まれ、大人しく手を引かれ女の子のお気に入りの席に座らされる。


そこで、お客様の席を行ったり来たりしてる花音さんを見た……









「~~~~っっ!!??」