「・・・何?」
一人だけオーラが違う、金髪にピアスをしている男子。
「お前、何にそんなに怯えてる?何を、諦めてる?」
「…は?」
何言ってるの?この金髪。
怯えてる?
諦めてる?
誰が?
私が?
「…どういう意味?」
「そのままの意味で聞いてる」
「私は別に怯えてないし、諦めてもないわ」
「だったら、なんでそんな目をしてる」
・・・そんな目?私が、どんな目をしてるっていうのよ。
「少なくとも、お前の目は元気なやつの目じゃない。希望を見失ってるような目だ」
なにそれ。あんたに何が分かるって?
・・・何も知らない、何も分からないくせに、勝手なこと言わないでよ。
「…仮に私がそんな目をしているのだとしても、あんたには関係無い」
それだけ言って、私はさっさと階段を降りて教室に向かった。
