朝ご飯を食べ終えて、食器を洗って片付けて、お弁当を渡してお母さんを見送って。

その一連の動きを済ませて、私はいつも学校に行く。


ガラッ


「よぉ、麗羅」


学校について早々、クラスで待ち構えていたのは、昨日門限に遅刻した原因でもある金髪ーー結城翔。


「……貴方も同じクラス?」


「いーや、俺は隣のクラス」


「そう、じゃあすぐに自分のクラスに戻ることをすすめるわ。私は貴方に関わりたくないの」


「昼休み、迎えに来るから。ちょっと付き合ってくれ」


「さっきの私の言葉を聞いていたのかしら。日本語分かる?私は関わりたくないと言ったの」


「お前はそうでも、俺は関わりたい。お前に興味があるからな」


「ただの興味本位で関わられても迷惑極まりないわ。これ以上関わらないで。それと、名前を呼び捨てで呼ばないで」


「とにかく、昼休み付き合えよ」


「ちょっと・・・!」


私の都合はお構い無しなの?
言いたいことだけ言って、さっさと自分のクラスに戻るなんて。


この時の私は、まだまだこれからも付き纏われるなんて、思っていなかった。