そうだ、ライアンさん! あのイケメンの白人さん!
どうしてここに?
「〇×$%$▲○,〇×▲○◎. $%$×▲○◎.◇〇×$%$◇!」
表情を一転嬉々として緩ませ、こっちに指を突き付けてるところを見ると、たぶんライアンさんにわたしをつまみ出せ、とか言ってそう。
彼は……どっちの味方?
ジェイとは知り合いみたいだけど、でもSDって総帥側だよね?
ジェイもたぶん測りかねてる、ってところだろうか。
背中から、まだ緊張が解けない。
そんなわたしたちを、エメラルド色の眼差しが一瞥する。
そしてその人は、飄々と肩をすくめた。
「この娘をどうにかしろ、と言われても……」
あれ、日本語しゃべってくれるんだ。
「お忘れですか、SDを動かせるのは総帥だけ。あなたにその資格はない」
「っ……〇×▲○◎◇,〇×▲○◎!」
「あなたが総帥の甥であることはわかってますよ。僕が総帥の命を受けたSDのメンバーであることも、お忘れなく。少し静かにしていていただけますか。僕はジェイと話がしたい」
うわ、すごい……黙らせた。
唖然としている間に、わたしたちの方へ彼が歩み寄って来た。
身長は……ジェイより高いな。
こうして近くで見上げると、やっぱり大人の色気が半端ない。
もちろんジェイもめちゃくちゃカッコいいけど、この人はもっと……神話の世界から転生しちゃったよ、的な現実離れした美貌だった。


