熱い舌に深く追い詰められたわたしの舌が、捕らわれて絡み取られて、いやらしい音を紡ぎ出す。
こんな大人なキス、ヒナタ君ともしたことない。
恥ずかしくてたまらないのに、止めてほしいのに……やだ、なんで?
触れた部分が、たまらないほど甘ったるくて熱っぽくて……嘘でしょ、気持ちいいとか、信じらんない……
抵抗する力が、どんどん弱くなっていく。
まるで強請ってるみたいに、彼にすがりついてしまう。
ナニコレ、酸欠……?
頭、トケそう……
この人、めちゃくちゃ上手いんじゃ……
まままさか、ここで最後までとか、それはないよね?
さすがにそれは……
「ん、や……っ」
やがて、わたしの顎を掴んでいた指が撫でるように移動して、肩、それから胸のふくらみに触れ――
爪の先まで、甘く痺れていく。
こんなの、知らない。
こんな、熱くて、危険な、……
「――もう十分だろ」
「……へ?」


