「んーーーんんーーーっ」


「おい、こらっ! 大人しくしろっ!!」


もうなりふり構ってられなかった。

わたしを組み伏せようとする馬淵さんに向かって縛られたままの腕を振り回し、足で蹴り上げた。



「んんん、――――っ!」



めちゃくちゃに暴れて暴れて、……けど、



やっぱりダメだ。



ぶくぶく太った重たい身体が、紐の切れた緞帳(どんちょう)みたいにわたしに覆いかぶさってくる。



ベッドにがっちりと固定され、なすすべなく天井を仰いだ。