「え、えっ……何?」
二度三度、陸に上がった魚みたいに身体を跳ねさせると、気づいた男が怪訝そうに身体を起こした。
「なんだよ、どうしたんだよ?」
「っ、は、………うっぇ、……っ」
答えないまま痙攣を続け、えずきながら喉を激しくかきむしる。
「ちょ、おい、どうしたんだよ……なんだよ、え、……」
酸素を求めるように、伸ばした手でシーツをぐしゃぐしゃに引っ張った。
「っ、あ、……ぁっ……」
この間、瞬きは一切禁止。
そのうち眼球が乾いて、瞼や周辺の筋肉がぴくぴくと良い感じに震え始める。
「嘘だろ……発作っ? そんな、病気持ちなんて聞いてねえよっ……」
痙攣の間隔をさらに短くして、全身をガクガクと次第に大きく揺らす。
「ちょ、ちょ待てって。勘弁してくれよ……まずいって……きゅ、救急車っ」


