「麗奈、あの時も今も変わらず俺は麗奈が大事なんだよ。今は旦那として麗奈を護るから、だから死ぬかもとか言わないで、お願い。」

『麗奈、俺も可愛い妹が死ぬかもとか言われたら、どんなことになってでも助けるよ。シスコンって言われても麗奈は俺の大事な人だから。』

私は二人の優しさに耐えきれず、我慢していたものを吐き出すかのように泣いてしまった。

『日本で起きてること、麗奈に起きてること、やるべきことは知ってるし命と隣り合わせの状態ってのも解ってる。』

「どこで何してたかも解らない、連絡もしてくれないお兄ちゃんは私に冷たくなったんだと思ってるよ。
そして、蓮も冷徹な人になったんだと。」

蓮は、私の様子を見て、私の言葉を聞いてお兄ちゃんに話し始めた。

「隼人、今日どこか時間作れるか?ちゃんと麗奈に説明した方が良い。
それに今の麗奈だと、ユグドラシルにも集中出来そうにない。」

『今日の予定をズラすから、何時でも大丈夫だ。』

「解った。じゃあ10時に迎えに行く。」

そこで電話は切られた。

お兄ちゃんが生きていて嬉しいはずなのに、連絡無くて独りでに傷ついてる私。
今日見た夢は、私はまた死ぬかも知れない境遇に立たされるかもと言う暗示。
誰も死んでほしくない。

私は蓮の腕の中である決意をした。