瞳の奥

きっと警察官としては間違った選択をしていると思う。でも私は目の前の人の心も救いたい。それを警察の権力で抑え込むことは簡単だが、何も変わらない。

全員を救うのは欲張りだと思うけど、それでも救えるチャンスがあるならそうしたい。

「貴女は私を逮捕した後はどうするつもりですか?」

「取り調べの時に話してあげるわ。」

気がつけば夜を迎えていた。
お互い何も食べずに待っているせいか空腹になっていたため、気を効かせてボスは部下に食料を持って来させた。

「どうぞ。」

私は警戒しつつもご飯を食べる。正直凄く美味しい。しかし疑問に思うことがある。

「睡眠薬や毒薬を入れないよう言っております。それに実はあなたより先に同じものを食べているのです。」

「それも気になったけど、敵の私にそこまでする必要があるのかとも思ったのよ。」

さらに闇が深くなり眠くなってきた頃合い。
私は何個か持って来てる手錠のひとつを私とボスの足にそれぞれ着けてマントをボスにかけた。

「手錠は許してよね。逃げないと言う保証は取れないから。」

「解ってます。手ではなく足にした配慮も。しかしマントは貴女が使うべきかと。」

「こんな、しょうもうない理由で死なせないわよ。貴方にはきちんと罪を償って貰わないといけないんだから。」