ガラガラ


途端にドアが開く音がして、

「真希〜、」



って声がした

でも、今更目を開けることは出来なかった。



しばらく寝たフリを続けてれば、




ふわっと駿の匂いがして、



ぎゅっと手を握りしめてきた。



もちろん全然嫌なんかじゃない。


どうしてこんなことしてくるんだろうって


なんでって


疑問しか浮かばなくて、




自然に、普通にを意識してあたかも今起きたように装った。


瞬間に手は離れてしまったけど、つかの間の幸せだった。