「迷ってんだろ?すぐに、答えを出さなくていいから。ゆっくり…考えて、な?」






うん。と頷いたけれど、






ひとりにはなりたくなくて。





「あの…今日は…一緒に居てくれる?」






淳平さんの優しさに甘えた事を言っていた。






「ああ…そのつもりだった。今の彩芽ちゃんをひとりに出来ないからな。」






「ありがとう。」






無邪気な笑顔で、頭にポンッと置いて。






「ここだと…ゆっくり寝れないから、俺の家に行くぞ。」






躊躇う私の手を引いて、



店を出ていく淳平さんの背中に着いて行った。





淳平さんの部屋は、




殺風景というか…必要最低限の物しかないけれど、




妙に落ち着いた。







「シャワー浴びて来ていいよ。」






そう、言いながら立ちすくむ私にバスタオルを渡してくれたから。





案内されたバスルームで、シャワーを浴びさせて貰って。





彼が貸してくれたスエットを着たけど、




わかっていたけどブカブカ。





淳平さんの香りに包まれているみたいで、




身体が熱くなった。








リビングからのスタンドライトの灯りに誘われて、





扉を開けると、窓辺に立って煙草を吸っている淳平さんの姿に。





瞳を奪われて、抱き付きたいって衝動で。





淳平さんに横から抱き付いていた。







「…どうした?」






「…なんでも…」






「…そうか…俺もシャワー浴びて来るわ。」







そっと腕を離されて、見上げると頭に手を置いて。





微笑んでから、ローテーブルの上にある灰皿で煙草を消して。





バスルームに向かって行く。