「み、帝…うるさい」
私は耳を塞いで
眉間に皺を寄せる。
「え、いや、ごめん!ってか…え?お前、まじか…」
他のお客さんたちが
何事かと私たちに視線を向ける
そりゃそうだわ……
あんな大声出したら
誰だって見るよな。
「とりあえず、恥ずかしくなってきたから早く受付済ませろ」
「だ、だね。あーえっと、ほら!涼太行ってきて」
「え?あ、ああ…」
私の言葉を聞いて美盛が帝を促す
そしてパパっと受付を済ませ
逃げるように部屋へ向かった。
ーーーーーーー
「店員に怪訝な顔された…」
部屋につくなり帝が
はぁっと溜め息を
つきながら口を開く
「そりゃ、当たり前ですよ。二人してあんな大声だしてたら!」
西谷が呆れ顔で私と帝を
交互に見る……
はい、すいませんでした。
「ほんっといい迷惑よね!だいたい涼太は声がでかすぎんのよ!!」
りょ…涼太?
「うるせーな。美保に言われたくねぇっつーの!!」
み、美保!?
コイツらいつの間に
名前で呼びあうようになったんだ?
しかもそんな親しげに
くっついちゃって何してんの?
いや、そこ普通離れるよね?
しょうもないイライラ感が
私を支配するーーーーー
一体何なんだ?
この感情。

