その視線に気づいた美盛は 「花音ちゃーんっ」と手を 振りながら華麗に走る。 ふざけてるにも関わらず 7組を抜かしちゃうあたり 美盛も運動神経抜群なんだなと 改めて実感した。 その後もバトンは次々に 回されていき……… ついに西谷が走り出す 彼は追い越すこともしないが 追い抜かれることは許さない いたって普通タイプ 私からすれば十分と 言っていいほど運動神経 抜群の値に入るんだが… 私はスタートラインに立ち 深呼吸を繰り返す…… 目の前に西谷が近づいてきたーーーー。