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場面は変わり……
今は帝の1600m走
「アンカー、帝 涼太にバトンが渡されました!! 速い速い、つぎつぎに抜かしていきます!!」
さっきの西谷の言葉が頭から離れず
ただぼーっと考え事をしていると
突然、アナウンスが流れ……我に返る。
慌ててグラウンドに目を向けると
そこには物凄い勢いで
走る帝がいたーーー
なんだ、あいつ……
1600メートル走でも
アンカーなのか………
1位との差は、ほんの
50メートルくらいなのに
なかなか縮まらない。
「さっき偉そうに人のこと馬鹿にしたくせに………」
私はフッと笑って
「帝ぉぉぉぉ!!1位取れなかったら、許さないからなぁーーーーーーっ!!!」
できる限りの大声で叫ぶ。
帝は一瞬、驚いた顔をするが
直ぐにいつもの憎たらしい
笑みをすると徐々に走る
速度を上げてく……
頑張れ帝!!!
素直じゃない私は
心の中でそう呟いたーーーーー。

