恋歌-Renka-




思い出すだけで体温が
急上昇する………





「どうしたんだ…私」




「どうかしましたか?」





いつの間にか真横に
立っていた西谷が
私の顔を覗き込む





「うわぁああああっ!」




驚いて反射的に後ろに下がる。




いいいいいつの間に
そ、そこにいたんだ!?





私の過剰な反応に
不審がる彼………




そして切なげに




「そんなに離れないでよ……」




消え入りそうな声で
何か呟く………




「え、ごめん。何て言った?」





「だから、俺から離れないでよ」



グイッ





はっきりと口にしたかと思えば
瞬時に抱きしめられる




え?




ええぇーーーーーーっ!?




何事!?