恋歌-Renka-




大縄跳び出場者が
トラックに並ぶ



パァンッ



という合図とともに




「「「せーのっ!!!」」」



という声が幾つも聞こえた。




俺はもちろん4組(主に花音)
を応援する




「いーちっ」


「にーいっ」



しかし、何度跳びなおしても
二桁もいかないうちに
花音がひっかかってしまう



あいつ、なんかめっちゃ
焦ってる???



俺は思い切り叫ぶ




「………落ち着け花音!!!お前ならできるっ!!!」




「花音ちゃん!!頑張れーーーっ!!!」




「冬院さーーーんっ!!信じてますからっ!!!」





そのあとに続くように
優樹と蒼も一緒に叫ぶ。




すると花音は驚いたように
俯き加減だった顔を上げ
何かを感じたように大きく頷く。




そんな彼女の顔には
いつもの冷静さが戻っていた。




「せーのっ!!!」



坂梛の声で全員が身構える



「いーちっ」


「にーいっ」


「さーんっ」


「しーいっ」



みんなが大声で応援するなか
俺は神に懇願するように
ただただ、花音たちが
勝つことを祈り続けたーーー。