次の日……
今日は体育祭だ。
梅雨の時期にも関わらず
雲1つない晴天に俺は
清々しい気持ちになった。
そこへ、ふと花音の姿を見つける
「花音、おはよ」
もちろん俺が花音に
挨拶をしない日なんてなく
「あ、帝おはよう」
笑いながら返してくれる
彼女は出会った当初より性格が
柔らかくなっている気がする…
いや、俺たちの本当の出会いは
もっと昔に遡るが、それはまた今度
話すことにしよう。
ーーーーーーー
うちの高校は1学年
7クラスずつあり
1・2組 桃色団
3・4組 緑団
5・6・7組 青団
と分かれており
若干、青団が有利になるよう
構成されてるあたり多少の
イラつきは隠せない…
まあ、俺たちのクラスは
4組だから緑団なわけで
みんな気合いが入っている。
プログラムは着々と進んでいき
ついに来た………
女子全員で行われる大縄跳び
「はぁ…」
となりで花音が小さく
溜め息を漏らす
「溜め息ばかりついてると幸せ逃げるよ?」
「うるさい、黙れ」
花音が俺を睨み付けながら言う。
俺が言うのもあれだけど
花音は全然素直じゃない…
「まあ、期待してるよ」
「言われなくても、私たちが勝つ」
そんなことを言って
妖艶に笑う花音は
無自覚なんだろうけど
まじでズルい…
本当可愛すぎ。
俺は思わずギュッと
花音を抱き締めた
「ーーー…ちょっ!?」
驚きの表情を隠せないまま
俺の腕の中にスッポリはまる
彼女は威勢こそいいが
めちゃくちゃ小さい。
「プログラム7番 大縄跳び。出場者は入場門までお集まり下さい。」
放送がかかると
「み、帝!もう行かなきゃっ!」
顔を真っ赤にしながら
俺の腕を叩く…
俺はゆっくりと花音を
解放して「頑張れ」と
耳元で囁いた。
花音は真っ赤な顔を
さらに真っ赤に染めて
「ま、任せろ」と
小走りに行ってしまった。
ねえ、そんな可愛い反応すると
俺………期待しちゃうよ?

