恋歌-Renka-





「はぁああああっ」



盛大に溜め息をついて
その場にしゃがみこむ…



「今のは反則だろーが……。可愛すぎる、」



「まったく、同感ですね」




俺の細やかな呟きに対して
優樹がコクコク頷きながら
同意する。



「ってゆーか……」



優樹が何か喋り出したから
自然と優樹の方に目を向けると




「さっき、告白しようとしてた?」




いつの間にか敬語をやめた優樹は
鋭い目付きで俺を見る




「優樹ってほんと、真剣になると口調変わるよね。うん、そうだよ…告白しようとしてた…まあ、優樹に邪魔されたけど」




「別に邪魔したわけじゃないけど。まあ、最後まで言われなくて良かったよ。まだ俺にもチャンスあるよね?絶対諦めないから」




「あっそ。俺も花音渡す気ないから」




「なんか、もう自分の女みたいな視点でモノ言うのやめてくれる?」




「うるせー、馬鹿ゆーき。」




「帝に言われたくないよ」





そんな言い合いをしながら
俺たちはそれぞれの
家へと帰っていった。





こんなんでも一応
俺たち親友です。