「早く出ないと正門しまっちゃいますよ?」
「それはまずい!!!はやく帰るぞ!」
私は帝と西谷の手を取り
急いで門をくぐった……
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3人で肩を並べて歩くのは
初めてで……何だか不思議だ。
そして先程、帝が何か
言いかけてた事を思い出す…………
「そう言えばさっき何て言おうとしてたんだ?」
気になって尋ねてみると
ビクッと一瞬、帝の体が反応し
「べ、別に何でもない!俺はただ花音が凄く羨ましいって言おうとしただけっ!」
何故か慌てながら顔を真っ赤にする。
「はあ?なんだそれ?」
帝の訳がわからない言葉に
呆れつつ、気づけば
我が家の目の前に着いていた。
「二人とも、わざわざありがとう。じゃあまた明日な」
「うん、またな」
「また明日」
二人の返事を聞いて
家の玄関に手をかける
が、入る前に振り返り
「明日頑張ろうなっ!」
2人にそれだけ伝えて中に入った。

