「ちょっ、お前! 危ないから前向け!」
「花音ちゃん、前!前!」
「冬院さん!」
「わっ……」
3人が叫ぶのと同時に
縄が足に引っ掛かって
体が前のめりになる
転ぶ!そう思って
ギュッと目を瞑るが
一向に私の体は地面と
御対面しない。
恐る恐る目を開くと
焦ったような怒ったような顔した
帝が私の体を抱き締めるように支えていた。
「馬鹿!危ないだろっ!」
「ごめん、つい嬉しくなってな。」
私がアハハと笑うと
帝は呆れたように
溜め息をつき
そして優しく微笑んだ。
大縄跳びの練習が終わり
次は障害物競争…
といきたい所だが
障害物無しで練習しても
意味がないという理由で諦めた。
となると残すは全員リレー。

