恋歌-Renka-




私より何倍も大きな体
細いのにしっかりとした肉付き。
コイツ187㎝くらいは
あるんじゃないか………



って違う!!




どうしてこうなった!?




私は我に返り、思いきり帝を
突き飛ばした。



「いって………何すんだよ!」




「それはこっちの台詞だ。気安く私に触るな」



私は帝を睨み付けながら言う。




「助けてあげたくらいで調子に乗るなよ?私は………お前みたいなタイプの人間が一番嫌いだ」




冷たく一言そう残して
荷物をまとめて屋上を出た。




人間なんてみんな同じ
みんなあの母親のように
私を裏切って傷つける。



なら、人なんて信じない。



私は自分に強く言い聞かせる。




けれど理由もわからず生まれた
イラつきはいっこうに募るばかりで
止まることを知らない。