*涼太 side*
昨日……………
最愛の彼女に
"もう好きじゃない"
って言われた。
それが、この5年間に
彼女が出した答えなら
一体、俺の毎日は
何の為に過ごして
いたんだろう?
悲しすぎて
涙も出やしない。
そんな俺にも容赦なく
朝は訪れるわけで
今日もまた仕事。
まあ、半日だけ
マシって話。
「おいおい、涼太!湿気た面しやがって!どうしたんだよ?」
「うるせーな准弥。お前、声のボリュームがデカイんだよ」
池崎 准弥(イケザキ ジュンヤ)
こいつは俺と同期で
この世界に足を
踏み入れてから
初めて出来た友達
「まあ、そう言うなって!てか今日は、あの子来ないの?」
「あの子?」
「ほら、あれだよ!琴乃?ちゃん!!」
「ああ、琴乃か………さあな」
琴乃とは嫌な別れ方をしたし
たぶんここにはもう来れないと思う。
気まずいし………俺も琴乃も。
「ちぇっ、せっかくアド聞こうかと思ったのにー!」
「なにお前。琴乃、好きなの?」
「んー、まあ、一目惚れってとこかな!俺のフェイスなら琴乃ちゃんも好きになってくれるだろ!」
イケメンな笑顔で
自信満々に言われても
凄く困るんだが………

