恋歌-Renka-




ワンピースを抱き締めたまま
ドアの前でズルズルと座り込む



この服………


帝に見せたかったな……


プレゼントだって
用意してあるのに……



ポロポロと目から
涙が溢れ出す………




私ってこんなに泣く子だったか?
こんなに弱かったっか?



私はそのまま深い眠りについた。




ーーーーーーーー



朝、携帯の着信音で目が覚める



帝かと思い……すぐ電話に
出るけれど………




相手は帝ではなく
美保だったーーーーー




「どうした?美保……」



「あ、ほら……涼太とは会わないって言ってたからさ」



「まあ………うん」



「もし、暇だったら私と出かけない?」



「いいぞ……」



美保からの誘いを承諾して
私は出掛ける準備を始めた。