恋歌-Renka-





「おかえり」



「ただいま……今日は帝くんたちと遊ばなかったの?」




汐莉おばさんの言葉に
心がズキンと痛む




「あ、うん…。………汐莉おばさん、それ何?」




私は精一杯の作り笑いを
浮かべながら、汐莉おばさんが
手に持っている大きな紙袋を指差す




「あ、そうそう!これ……花音に似合うと思って買ってきたの!クリスマスプレゼントよ…」




「あ、ありがとう…」




嬉しい………



私は紙袋を受け取り
早速開けてみた。



「わぁ///可愛い///」



袋に入っていたのは
ワンピースだった。



ピンクのフリフリした
ドレス風ワンピース




「明日は帝くんとデートでしょ?それ来て行ったら?」




汐莉おばさんには
帝のことを言ってある



だけど………明日は………



「う、うん……これ、ありがとう!」




私は再び作り笑いを浮かべ
そそくさと自室へ戻った。