翌朝ーーー、




目を覚ませば…逞しい綺麗な身体が、



目の前にあった。





しっかりと、私の身体に回された腕。







歳三さんの胸に……顔を埋めた。








「…月香…」






この掠れた寝起きの声を聴くのは何度目だろう。





いつ聞いてもドクッと心臓が跳ねる。








「起きてたのか?」






「はい…」






「…おはよう。」







「おはようございます。」







瞳が重なると、自然に唇が重なった幸せ過ぎる朝に……




ギュッと胸が締め付けられた。








「…月香…泣くなよ?」







「泣きませんよ。」







「泣きそうな顔してんじゃねぇか…」







「…っ…幸せ過ぎて…苦しくなったんです…」







「馬鹿か…俺も同じだ。幸せ過ぎて…苦しいよ…」








「……歳三さん……」







涙を堪える、震えた声で名前を呟くと。




髪に大きな手が触れて、優しく撫でながら。








「月香……また、お前の時代で逢おう。」






何度か言われた言葉だけど…改めて、





こんな幸せな朝に言われると、嬉しくて。








「…歳三さん、必ずですよ?」






と、唇を寄せると軽く唇を重ねてくれた。








「ああ…その時は、ずっと一緒だ。“離して”と言っても離してやらねぇからな。」







「はい…離れません。」







「ならば、約束は守れよ?俺の最後を笑顔で見届けてくれるって約束。」








「…はい、そのつもりです…」






「…ったく…そのつもりってなんだ…」









綺麗な優しい微笑みを向けて、



私の身体に股がった歳三さんを



見上げると。









「抱きたくなった…」








昨晩、どれだけ私を抱いたのかわかっているのか?





疑うような言葉が降って来て、私が怪訝な顔をしたけれど。






唇を塞がれて、まだほんのり薄暗い中ーーー、






ひとつに繋がった。





その戯れの中で、







「月香…心から…愛してる…」








耳元で、極上の言葉を囁いてくれた。