程なくして、茶を淹れて来てくれた月香。








「部屋に来る途中で、鉄之助さんに会いました。何かを抱えてましたけど…」







「ああ…遺品を日野に届けるように命じた。」







「もしかして…遺影と遺髪ですか?」







「そうだ。すぐにとは…言ってねぇが。賊軍の俺達が死んだら、新政府軍の連中は…遺品の所持は許さねぇだろうからな。ここに残して置くなら、届けさせた方がいいだろう…」







「…そうですね。私には…何もくださらないんですか?」







何が欲しいんだ?




月香には…もう充分、与えたつもりだ。





俺の心を。






「お前に…形的な物ならあげただろ?これ以上、何が欲しい?そもそも…そんなもん、必要ねぇよ。」







「…歳三さん…」







「そのかわり、お前には…俺の心を与えて来たつもりだ。足りねぇか?」






「…はい…まだまだ…足りません…」






頬を赤らめて言う顔が、可愛すぎて……




今すぐに、目茶苦茶に乱したい衝動に駆られた。







「足りねぇなら…たっぷり与えてやるよ。お前が、自分の時代に帰っても俺を忘れねぇようにな…」






月香の靴を脱がせ、俺も靴を脱いで抱き上げて。





畳の間に寝かせた上に跨がった。





上着を脱ぎ捨てると、月香も自ら上着を脱いだ。