*刹那 side*
今日は日曜日。
本当は2人で遊びたかったけど
どちらにせよアイツに邪魔される
のはわかりきっていた。
あえてあらかじめ呼ぶように
言っておいたが…不安だな。
既にアイツに2回も
邪魔されている
突然、横から現れ
もってかれてたまるか!
俺は15年間ずっとずっとずっと
千秋の事が好きなんだよ!!
諦められない…
いや諦めたくない!
何があっても絶対伝える
2人きりで邪魔されるなら
公衆の面前でだって構わない…
「わー!遊園地なんて久々!」
パァァァっと顔を輝かせ
子供みたいにはしゃぐ千秋
くっそ。
何でそんないちいち可愛いんだよ
本当、ぎゅっと胸が締め付けられる
今日はアイツに負けてられない
先に走って行った莉桜と千秋
の後ろ姿を見つめながら
「なんのつもりで千秋の側にいるか知らねえけど、お前なんかに渡すつもりないから」
隣にいる男に話しかける
「………」
何も言わない相手を置いて
俺は2人の後を追いかけたーーー。

