「千秋ごめん…」



「もういいよ、謝ってほしいわけじゃない」



謝ってばかりの綺羅に
さらにイライラが増す



「知らなかったんだ…」



「へ?」



唐突にわけのわからない
ことを言い出す綺羅に
つい間抜けな声が出てしまう



知らなかった…?



「これが…嫉妬っていう感情だって知らなかった…」



抱きしめていた腕を解き
泣きそうな…凄く辛そうな顔で
私の頬に触れる




25歳にもなって…
嫉妬って感情を知らないなんて
どんだけなの…ほんと中学生…



下手すりゃ中学生以下…



「好き」



気づいたらそんな言葉が
口をついて出る



あ…



綺羅は驚いたように
再び目を見開く



でもなんか…



今言わないといけない気がしたーーー



「私は綺羅が好き…」




まっすぐ綺羅の瞳を見つめる




「綺羅は私のことどう思ってるの?」




東雲 千秋16歳



綺麗な花火が打ち上がる中
9歳年上の大好きな彼



松韻 綺羅に



*告白しちゃいました*