* * *

藤堂家に着くと、そこにはハルの姿があった。


「菫、百合ちゃん!」


「あら、もう来ていらしたのね。ハル」


「久しぶり、ハルさん」


「うん。久しぶり」


「さて、全員揃ったところで始めましょうか」


菫は悪戯っぽく笑った。
 

「バレンタインのチョコレート作り、開始ですわ!」


菫がそう言ったとたん、どこからともなくエプロンを持ったメイドが現れた。


「お嬢様方、これを」


「ありがとうございます!ですわ」


3人は白いエプロンを身につけた。


「材料は?」


「キッチンに揃っています」


「では行きましょう、ハル、雨宮さん」


3人はキッチンに向かった。