「えっ、？LUPUSの王子様っ！？」

「わ、私たちになにかっ？」

名前を呼んだだけなのに、明らかにうきうきしたようにニヤケながら、こちらへかけてくる3人。

なんだ、こいつら。 やっぱり、女なんて、佑香以外こんなやつばっかだ。

本当なら、関わりたくもないが、佑香を傷つけた張本人なら、それ相応の罰をくだす必要がある。

「屋上まで、来て欲しいな。」

俺の後ろで遥斗が優しい声を出したが、目が全然笑ってない。

「わ、わかりましたぁ～」

そんなことには気づきもせず、顔を赤くしながら、後ろをついてくる女たち。

そして、屋上に着き、重い扉が大きな音をたてた時、俺を含め、竜たちの雰囲気が激変した。

「おい、あんたらさ、佑香に何した？」

女は、ビクッと肩を震わせて、あきらかに動揺している。

「えっ、？な、何もしてませんっ！」

「は？何言ってんの、君たち。花衣さんを病院おくりにしたのは、一体どこの誰か分かってんの？」

遥斗は、女の返事に怒りをあげた。