総長様の溺愛は、甘すぎます。

階段の踊り場の壁に追い詰められる、いやこれは…壁ドンって言うものなのかな…

それより…なんか、彼の目が少し怖い、それは、私に向けたものなのか、それとも、LUPUSに向けたものなのか、どっち…?

「LUPUSは、…」

彼がそう何かを言おうとした時だった。一瞬にして、彼の体は、広い踊り場の端までとんだんだ…

「佑香に触れるな。」

地を這うような低い声…私に向けられているものでは無い、凌さんの声だ…

驚きで声が出ない…

「っ、」

痛そうに、お腹をおさえている彼は、ただ凌さんを睨みつけている。

凌さんは、彼を呆れたような目で見ると、すぐに優しい表情に戻って、私の頭を撫でてくれた。

「大丈夫か、?来ないから、心配した。」

「大丈夫です…ごめんなさい…、」

「謝らなくていい、竜たちも手分けして探してるんだ。合流して、部屋行くぞ。」

「は、はいっ!ありがとうございます…」

凌さんは私の手をとって、歩き始めようとしたけど、私は、彼が心配だった、