総長様の溺愛は、甘すぎます。

「…だけど、彼は紳士のように私を大事にしてくれた。気づいたら、好きになってたわ。この人しかいないって思えた。決められた結婚も、大切な人と巡り会う運命だったの。」

凌くんのお父さんはその話を隣でされて、少しだけ顔を赤らめている。

「だから…女嫌いで好きな子なんてもってのほかだった凌にも大切な人が出来て欲しいって、随分とお節介な事をしてしまったの。」

「好きな人はいたけどな。」

えっ!?突然間に入った凌くんの告白に私は目を見開いてしまった。

「…え…」

その人と結ばれなかったのって、私のせいだったんじゃ…

「佑香。」

1人、罪悪感に浸っていると、いつもの愛しい声で凌くんに名前を呼ばれた。