「結婚……??」

待って、許嫁っていうのもあるし、いずれはそうなると思ってたけど……

突然そんな事を言われても、頭がついていけない。

凌くんが卒業したらって、もう1ヶ月あるかないかだよねっ?

「え、と……」

「嫌だったかな?」

凌くんのお母さんにも問われて、言葉につまる。

凌くんとけ、結婚とかそういうのを考えると凄く幸せなんだけど、でも、そういう事じゃなくて…

「急に言われても分からねぇよな。」

凌くんはそんな私を見て、大丈夫だと言うように笑って、助け舟を出してくれた。

「う、うん…」

「母さん、父さん、突然佑香を呼び出して今決断しろってのは無謀だろ。」

「あぁ、そうだな。悪かったね、佑香ちゃん。ゆっくりでいいよ。」