「…はよ、佑香。」

そっか、私…昨日凌さんに抱きしめられたまま寝ちゃったんだ…。

「おは、よう…ございます…。あの、昨日はありがとうございました。」

「俺も久しぶりによく寝れた。」

「えっ、寝れてなかったんですか…?」

「心配すんな。」

「は、い。」

私には何も出来ることがないのが辛い。私も、力になりたいのに…。

「佑香は、ずっとそばに居てくれるだけでいい。」

そんなの、甘えじゃ…?

「あんま可愛い顔すんな。」

「へ、?」

凌さん、寝ぼけてるっ!可愛いなんておかしいことを!

「りょ、さん!ここ、現実ですよ!夢じゃないです!」

きっと、寝ぼけて私を夢に出てくる可愛い女の子と見間違えてるんだ。