きっと私はこうやって、あなたに溺れていくんだ…。

「凌さん…」

私の声も、大きな雷の音でかき消されていく。

そんな私を凌さんは確かめるように優しく抱きしめてくれる。

「大丈夫、すぐ復旧する。」

「は、い…。」

何でこんなに優しいんだろう…。

少しして、視界が明るくなると、小さく口角をあげて微笑む凌さんの顔が目の前にあった。

「っっ、」

鼻と鼻が触れてしまいそうな距離。

ドックン、ドックン…

心臓が…苦しい…

「あ、の…」

『ビッッシャーーン!!』

「きゃっ!!」

うぅぅ、と唸るように、凌さんの胸に顔を埋める。

「俺が耳塞いどくから、落ち着くまで無理すんな。」

小さく頷いて、返事をする。