「あぁ〜負けた〜強かったよ、2人とも。」

「あ、えっと、九条さんと水無月さん、ありがとうございました。」

「ん。俺たちは凌と戦わないといけないからな。」

「頑張ってください!」

私にできる精一杯の声援をおくると、審判をしてくれていた凌さんが後ろから私の肩に顎をのせた。

「ひゃっ、」

突然のことすぎて、思わず変な声を出してしまった。

「俺のことは…?」

「え…?」

「応援してよ。」

そんな甘々な言葉に心臓が激しく揺れる。

「うわぁ、凌甘々すぎ。」

「あぁ。逆にきもいな。」

九条さんと水無月さんが腕を組みながらあきれている姿も目に入る。

私のするべきことは…

「その、えっと、凌さん。」

「ん。」

「勝ってください…ね?」