「いえ、私は北斗さんが思っているような高尚な人間では全くなくて…」
「でも岸田ちゃんも言ってたよ~。初めは嫌いだったけど、城田さんは努力家だって。
頑張っている人間だから応援したくなるってさ。
岸田ちゃんは人にも厳しいけれど自分にも厳しい人間だから、珍しいなあーって思って」
「それは…私の周りにいる北斗さんや岸田さんが人間の出来ている人だからそう思えるんですって~…
本当に私ったらダメダメで…」
「自分を駄目な人間だって思うのは良くないよ。
そう思ってしまったら自分を好きでいてくれる人に対しても失礼だ。
だからもっと城田さんは自信を持っていいんだ。 あのね、俺の知ってるほっくんって本当に良い人で優しいの。
そんなほっくんが選んだのが城田さんなんだから、もっと自分に自信を持っても大丈夫なんだよ」
相馬さんの言葉は嫌味なくって、すとんと私の中に入って来る。
…やっぱり私って駄目な人間だと思う。
もっと好意を素直に受け取れる人になりたい。 私は青柳さんみたくスタイルも良くないし、顔も特別可愛いわけじゃない。
それでもそんな私を北斗さんが選んでくれているなら…周りになんと言われても堂々と北斗さんの彼女だって自信を持ちたい。



