「そうなの~?びっくり~。じゃあ北斗、社内恋愛なのね。すっごく意外だわ~
え~新卒って事はまだまだ若いのね~~そういえば肌がぴっちぴちだわ~~。
ねぇ、立ち話もなんだし家に上がって?お母さんすっごく楽しみにしていたの!
だって北斗が紹介をしたいって女性を連れて来るなんて初めてなんだもの。」

「城田さん、大丈夫?取り合えず家に上がって」

「はいいぃぃ!!お邪魔します!!」

やっぱり相当緊張している様で、足と腕が一緒に前へ出ている。
その姿を見てくすくすと笑うと、彼女はそれを気にする余裕すらなくしているらしく
さっきから瞬きを一切しない。   …やば。おもろ。

「お父さんは帰りがもう少し遅くなりそうなんだって。 だから先にご飯を済ませてしまいましょう。
香ちゃん、嫌いな食べ物とかある?
今日は張り切って作り過ぎちゃったんだけど…」

「嫌いな物はないです! す、すごいですね。お料理が上手なんですね」

「そんなの見た目だけよ~…。私は専業主婦で暇だから料理や家事くらいしかする事がなくって」