「あの……お二人っていつから……でしたっけ?」
聞かなければいいのに──
口から出した科白に自身が一番当惑しているのは、頭の奥がじんじんと痺れるように感じるのは、気のせいだろうか……
『え? 二年前くらいだけど、もしかして親友なのに忘れちゃったの? あなたたちが付き合ってすぐ別れちゃって、その後からずっと付き合ってるわよ』
──気のせいじゃない。
私の頭では今、硝子入っていた亀裂が、ばりんと大きな音を立てて、バラバラになった。
……二年……?
私たちが付き合い始めた時期。それは合っている。けれど、別れた時期は大分違う。
私は電話の向こうから聞こえてくる愛莉さんの声に呆然と耳を傾けた。
『やっぱり働き始めてからかなあ……ごめんなんか、こういうのって誰に話していいか分からなくて。雪子さんなら智樹の親友だし、それに一瞬でも彼女だったなら、なんか分かるかなって、つい……ごめんね……』
憂鬱そうな溜息が聞こえてくる、けど……気遣えない……



